イスラエルが初のWBC本大会切符獲得!出場全16チームが決定

2016年9月26日 試合レポート

 2017年に開催される第4回WBCの予選ラウンド4組(ブルックリンラウンド)の本大会進出決定戦が9月25日に行われ、イスラエルが9対1でイギリスを下して初出場を決めた。
 本大会出場16チームの残り1枠を巡る争い。イスラエルは1回戦でイギリスを5対2で下し、2回戦ではブラジルに1対0で退けて本大会出場決定戦へ。対するイギリスは1回戦で敗退後に敗者復活1回戦でパキスタンを14対0で一蹴した後、敗者復活2回戦でブラジル相手に4対3の逆転勝ちを収めて再びイスラエルへの挑戦権を得た。

 会場はメッツ傘下のブルックリン・サイクロンズの本拠地、海風が吹き抜けるMCUパーク。イギリスは1メートル93センチの長身右腕・クライスバーグ、対するイスラエルはメジャー通算121勝の38歳右腕、ジェイソン・マーキーが先発した。この両右腕が序盤から快調なピッチングを演じ、クライスバーグは4回2安打無失点、マーキーは4回無安打無失点に抑え込んだ。
 試合が動いたのは両先発が降板した後の5回裏だった。この回先頭のイスラエルの8番・バーチャムがセンター前ヒットで出塁すると、続く9番・ガイレンがライトへ先制2ラン。さらに四球を挟んで、2番・ラバーンウェイがレフトへ2ランを叩き込み、一挙4点を先制。イスラエルはその後も攻撃の手を緩めず、6回に1番・ボーレンスタインのタイムリー3塁打、7回には5番・デッカーのソロ本塁打でリードを広げると、8回にも2本のタイムリーで3点を奪ってダメ押しに成功。最終的に11安打で9得点を奪った。同時に、2番手以降の投手陣も好救援を見せ、イギリス打線を8回のタイムリー1点のみの計4安打に抑え込んだ。

 イスラエルは予選3連勝でWBC本大会の初出場が決定。この日先発したマーキーの他に、メジャー通算479試合登板のクレイグ・ブレスロウ、さらにアメリカのマイナーリーグ所属の選手を揃えた投手陣が層の厚さを見せ、打線でも4番に元メッツで2012年にはシーズン32本塁打を放ったアレク・デービスが座り、その他は投手陣同様にマイナーリーガーで固め、投打に実力者を揃えた成果が出た形となった。

 これで2017年3月開催予定の第4回WBCに出場する全チームが決定。予選免除の12の国と地域(日本、チャイニーズ・タイペイ、韓国、中国、ドミニカ共和国、プエルトリコ、アメリカ、キューバ、ベネズエラ、カナダ、イタリア、オランダ)と予選1組から4組を勝ち抜いたオーストラリア、メキシコ、コロンビア、イスラエルを加えた16チームがしのぎを削ることになる。