千賀の快投に筒香が一発回答!投打が噛み合い無傷の6連勝で決勝ラウンド進出!
「2017 WORLD BASEBALL CLASSIC™」(以下、WBC)の2次ラウンド第3戦・イスラエル戦が15日、東京ドームで行われ、侍ジャパンが8対3でイスラエル代表に快勝。1次ラウンドから無傷の6連勝で準決勝進出を果たした。
緊迫の投手戦!今大会初先発の千賀が5回1安打の快投!
勝利もしくは4失点以内(当該チーム間の失点率、9回終了の場合)での敗戦なら2次ラウンド1位通過が決まるという一戦。小久保裕紀監督は、前日決勝犠飛を放った内川聖一(福岡ソフトバンク)を「5番・ファースト」で今大会初のスタメン起用。先発マウンドには、今大会2試合に中継ぎ登板して計4イニングを無失点に抑えた千賀滉大(福岡ソフトバンク)を送り出した。
4万3179人が詰めかけた東京ドームで、先発の千賀が快投を演じる。初回に先頭のフルドにヒットを許すも、続く2番・ケリーをショートゴロ併殺打に仕留めると、3番・デービスにカウント2-2からのフォークボールで空振り三振。3回には先頭打者に死球を与えて2死3塁のピンチを背負ったが、2番・ケリーをカウント0-2から152キロのストレートで見逃し三振。4回、5回は3人で完璧に抑え、5回63球を投げて1安打4三振2四死球で無失点の好投。スコアボードにゼロを並べた。
一方、イスラエルの先発・ゼイドも粘りの投球を続け、日本は1回裏に1番・山田哲人(東京ヤクルト)のヒットと盗塁で1死2塁、2回には内川の四球と坂本勇人(読売)のヒットで1死1、3塁、3回にも山田の2打席連続ヒットから2死1、2塁と得点圏に走者を置いたが、いずれも後続が凡退して無得点。0対0の同点のまま5回を終えた。
4番・筒香の特大弾から打者11人の猛攻劇!
「あとはチームが勝ってくれることを祈って応援します」とマウンドを降りた千賀。その言葉に、4番・筒香嘉智(横浜DeNA)がひと振りで応える。6回裏、この回の先頭として打席立つと、相手2番手・アクセスロッドの1ボールからの2球目ストレートを完璧に捉え、バックスクリーン右へ叩き込む特大ソロアーチ。「千賀と平野さんが、ホントにいいテンポでいい流れを作ってくれたのであのホームランも出たかなと思います」と筒香。頼れる4番の4試合ぶり今大会3本目の本塁打で、ついに試合の均衡を破った。
ここから侍打線が一気にたたみかける。休む間もなく、内川の四球、坂本のヒットから1死1、2塁とチャンスを作ると、8番・松田宣浩(福岡ソフトバンク)がレフトフェンス直撃のタイムリー2塁打。さらに9番・小林誠司(読売)のタイムリー内野安打、2番・菊池涼介(広島東洋)のライト前タイムリー、青木宣親(アストロズ)の押し出し死球で得点を重ね、この回打者11人で5安打を固め、一挙5点を奪った。
6回からは継投策に移り、セカンド・菊池が美技を披露する中、平野佳寿(オリックス)、宮西尚生(北海道日本ハム)、秋吉亮(東京ヤクルト)が無失点リレー。8回裏には青木、内川が2塁打を放って2点を追加するとともに先発全員安打を達成し、最後は松田がトドメのタイムリー。9回表に守護神・牧田和久(埼玉西武)が自らのミスもあって計3点を失ったが、体勢に影響なくゲームセットとなった。
これで1次ラウンドに続いて、2次ラウンドも3戦全勝で1位通過を決めた侍ジャパン。「本当に選手一丸となっての勝利だと思います。選手を褒めてやってください」と小久保監督。次戦、準決勝は3月21日(対戦相手未定、日本時間22日午前10時開始)にアメリカ・ドジャースタジアムで行われる。頂点まで、あと2つ。東京ドームで掴んだ勢いと結束力を手に、世界一への階段を力強く駆け上る。
監督・選手コメント
小久保裕紀監督
「決勝トーナメントに進むには有利な位置にいるのは分かっていたんですけど、ただ今日勝たないと確実にならいというところで、非常に最初は緊迫した展開だった。先発の千賀が良く投げてくれて、こう着状態の中で4番の筒香がホームラン。あのホームランで打線が繋がった。勝ってホッとしました。どの大会もそうですけど準決勝が一番難しい。負けたら終わりなので、まずはそこに向けて準備したいと思います」
千賀滉大投手
「本当にゼロで抑えたいという気持ち一心でマウンドに上ったので、それができて良かった。正直、フォークボールはあまり良くなかった。その中で(小林)誠司さんがうまくリードしてくれた」
筒香嘉智選手
「チームが勝てればそれでいい。1次ラウンド、2次ラウンドは終わったので、準決勝に向けて最高の準備をしたい。(決勝ラウンドでも)チームが勝つために、少しでも貢献できるように、自分の力を出し切るだけです」
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